前編では、体にもともと備わっている「抗酸化の仕組み」と、
それを支える土台—タンパク質と、セレン・亜鉛などのミネラル—の話をしました。

今日は、その続きです。
土台の上に、外から足せる“援軍”の話。

それはビタミンC、ビタミンE、そしてβカロテンやリコピン。
「紫外線対策の栄養素」として聞いたことがある方も多いかとも思います。

これらは、前編の土台があってこそ、力を発揮します。

順番に見ていきましょう。

まずは主役のカロテノイド。

内側の主役、抗酸化の栄養といったら、なんと言っても「カロテノイド」
緑黄色野菜の、あざやかな色のもとになっている成分です。

ひとつめは、βカロテン。
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草などに入っています。
紫外線による酸化ストレスへの備えとなる栄養素です。

そして、この栄養は、抗酸化として働いてくれるだけでなく、
必要な分だけ体内でビタミンAに変換されます。

皮膚の抗酸化とビタミンAと、どちらにも働く嬉しい栄養素。

βカロテンが多い食材(可食部100gあたり・β-カロテン当量の目安)

  • モロヘイヤ … 約10,000μg
  • にんじん … 約8,600μg
  • ほうれん草 … 約4,200μg
  • かぼちゃ(西洋)… 約4,000μg
  • 小松菜 … 約3,100μg

これからに季節、モロヘイヤを見かけたら、ぜひ買いましょう!
油と一緒だと吸収が上がるので、炒め物やごま和えにすると効率的です。

βカロテンは食事から十分に補えるので、意識していただきましょう。

そして、その相棒が、リコピン。
トマトの、あの赤い色のもとです。

リコピンは同じカロテノイドの仲間ですが、活性酸素を消す力(とくに一重項酸素という種類に対して)は、βカロテンより高いと報告されています。
また、リコピンはビタミンAにはならないので…
抗酸化のプロでもあります。

βカロテンで土台をつくり、リコピンでさらに強力にサポート。
そんな組み合わせがいいのかなと思います。

リコピンが多い食材(100gあたりの目安)

  • トマトジュース … 約10mg
  • ミニトマト … 約8mg
  • スイカ … 約4mg
  • トマト … 約3mg

リコピンは、加熱して油と合わせると吸収が上がります。
トマトソースやスープにすると効率的。
生よりも、煮込んだほうが摂りやすい栄養です。

研究では、1日10mgほどのリコピンで、肌への保護的な作用が報告されている例があります。
(公的に決まった摂取量ではありません)

上の表で見た通り、トマトやミニトマト単体で10mgに届かせるには、意外とまとまった量が必要です。
トマトなら大きめ1個(約300g)、ミニトマトなら10〜15個ほど、あるいはトマトジュース1缶(コップ1杯ほど)だと、無理なく届きます。

ミニトマトは、普通のトマトよりリコピンが多い品種が多いので、効率よく摂りたいときにおすすめです。

我が家の、静かな紫外線対策。

我が家では、妻が毎朝、味噌汁ににんじんを入れ、トマト(中玉トマト)を1個、食卓に出してくれます。
正直、僕はそれを、ただ食べているだけなので、ありがたい限り。

でも今あらためて見ると、これがβカロテンとリコピンの、ちょうどいい組み合わせになっています。
毎日のお味噌汁が、紫外線対策になっています。

脇を固める、ビタミンCとE。

カロテノイドが主役なら、脇を固めるのが、ビタミンCとEです。

ビタミンCは、肌のコラーゲンをつくるのに欠かせない栄養。
紫外線で増える「コラーゲンを壊す酵素」の働きをおさえる方向にも関わっていて、抗酸化にも一役買っています。

じゃあどれくらい摂るのが目安か、というと…
ここが悩みどころ。
厚生労働省がすすめるビタミンCは1日100mg。
これは、ふだんの健康を保つための目安として決められた量です。

紫外線を浴びる機会が多い季節は、もう少し多めに摂ったほうがいいのでは、という研究もあります。
500mgあたりを目安にする例もありますが、「これだけ摂れば紫外線対策として十分」という、決まった量があるわけではありません。

100mgなら食事でも十分狙えますが、それより多めとなると…
食事だけでとるのは、正直むずかしい。

だから、ビタミンCに関しては、僕はサプリも取り入れています。
(参考までに、僕自身は500mg〜1,000mgを2回、合計1,000〜2,000mgほど摂っています。)

また、ビタミンEは、Cとペアで働く栄養。
紫外線による炎症をやわらげ、細胞を活性酸素から守ってくれます。

こちらはアーモンドが断トツで多いです。
ひとつかみで、しっかり補えます。
アボカドや赤ピーマンにも入っています。

ビタミンEが多い食材(100gあたり・α-トコフェロールの目安)

  • アーモンド … 約30mg
  • かぼちゃ(西洋)… 約5mg
  • 赤ピーマン … 約4mg
  • アボカド … 約3mg

アーモンドはひとつかみ(約20〜25粒)で、1日の目安をしっかり補えます。

ちなみに赤ピーマンは、CとEの両方を含む、地味に優秀な野菜です。
覚えておくと便利ですよ。

今日のまとめ。

まとめると、紫外線の季節の“内側ケア”は、こんな顔ぶれです。

  • βカロテン … にんじん、かぼちゃ、ほうれん草(食事から)
  • リコピン … トマト、ミニトマト(食事から)
  • ビタミンE … アーモンド、アボカド、赤ピーマン(食事から)
  • ビタミンC … 多めに摂るなら、食事だけでは届きにくいので、サプリも現実的

にんじんの味噌汁に、ミニトマトを数個、アーモンドをひとつかみ。
それだけで、内側の備えは、ずいぶん変わります。

ただ、ひとつだけ、忘れずにいたいことがあります。
こうした栄養は、あくまで“内側からの補助”です。

日焼け止めや日傘、帽子、衣服——外側の物理的な対策が、紫外線対策の基本。
その土台があってこそ、内側のケアが活きてきます。

食卓から、もう一枚、見えない日傘☂️を。
でも、本物の日傘も、ちゃんとさして🤣。

日々の一皿から、はじめてみてください。